福岡支社の熱狂 いえらぶ福岡支社の不動産会社様への営業備忘録

株式会社いえらぶGROUP福岡支社の責任者をやってます。弊社は不動産会社様の売上アップの為のホームページや、業務効率化につながるシステムなどをご提供しております。本ブログでは福岡支社のことや、営業活動するなかで得た日々の学びや気づきを備忘録として残していきます。

株式会社いえらぶGROUP福岡支社の熱狂

「前向きに検討する」の言葉の意味

ステイホームということで家でAmazonプライムを見る機会が本当に増えた。

そのなかで最近見た『県庁の星』という映画、そのラストシーンにおいて思うところがあった。

 

ストーリーは割愛するが(以下ネタバレあり)、織田裕二が演じる県庁職員が民間との交流人事で、デパートのパート役の柴咲コウとなんやかんやあっていろんな経験をするという、ざっくり説明するとそんなお話。

僕が気になったのは終盤の会議シーンで、県が進めている大型施設の建設プロジェクトの原案に対し、織田裕二が建設費削減案を提案するという場面。

会議に参加していた女性知事がその提案に対し「削減案を前向きに検討しましょう」と発言して、元々進める予定だった原案と削減案が平行して検討されることになった。

…と思ったのだが、後日その削減案の工事計画書はまともに目を通されることもなく知事がゴミ箱に捨ててしまう。

最後に知事は平然とした顔で「私はね、あくまでも”前向きに検討する”って言ったのですよ」と言って映画は終わる。

織田裕二柴咲コウは最終的にイイ感じになってハッピーエンドと思われた裏で、前向きに検討する=実際は何もしない、というお役所の人間を皮肉ったオチなのだが、それが僕にとってはリアルさがあり印象に残った。

 

僕が普段やっているBtoB営業と重なるところがある。

営業していると「前向きに検討する」という言葉を言われまくっているが、これを全て真に受けてはいけない。

メンバーからの商談報告でも、検討してくれるそうです!ってポジティブな報告を受けることが多いが、ただの断り文句で言われている場合も少なくない。

案件になっていると勘違いして資料や見積書を頑張って作成しても、裏では目も通されないままゴミ箱行き、なんてことも全然あり得るのだ。

 

「前向きに検討する」が本当に前向きなのか、あるいは断り文句なのか、我々営業マンはしっかり見極めないといけない。

その為にもまずは期限を尋ねることだ。

ただ期限を聞くだけだと「一週間」とか「今月中」などの回答が返ってくることが多いと思うが、ここで更にもう一歩踏み込んで、なぜ回答までに一週間を要するのかを確認した方が良い。

その間に会議があって稟議を上げてくれるのか、とりあえず一週間と答えただけなのか、期間の理由を聞くことでお客様の感度がわかってくるし、次回のこちらのアクションも明確になってくる。

 

また具体的に何を検討されるのか、何か気になることがあるのかも聞いておきたい。

他社との相見積になっていて比較されているかもしれないし、必要性や不安な点がよくわかっていない状態であれば、商談中のタイミングで一緒に考えた方がより内容を詰めることができる。

 

大事なのは「前向きに検討する」という非常に曖昧な返事のままで商談を終わらせてはいけないということだ。

むしろそこからどれだけ具体的に詰められるかによって、結論を頂くまでのスピード感が変わってくる。

その見極めができなければ、商談が終わった後に提案内容がゴミ箱にズドーン!なんてことに気付けずに、追客に無駄な時間を使うことになる。

『県庁の星』のラストは、そんなことを改めて考えさせられた。

少し古い映画だけどおすすめ。